(番組放送日:2016年11月15日)

※この情報は放送当時のものですので、現在は変更されている場合がございます。

40歳を過ぎると増える、老化に伴う目の疾患。なかには治療が遅れると、失明にいたる怖い病気も・・・。
目の病気の早期発見・早期治療のために、全国的にも珍しい目の人間ドック、名付けて「アイドック」をおこなっている外来が、兵庫県西宮市にあります。アイドックとは、いったいどんな検査をおこなっているのでしょうか?

中内眼科クリニック

今回、アイドックについて教えていただくのが、中内眼科クリニックの眼科専門医、中内一揚先生です。

目を徹底検査する「アイドック」とは?

アイドックを受ける3人

今回アイドックを受診するのは、最近細かい文字が読めなくなってきた、40~50代の男女3名です。

さっそく検査を開始。すると、いきなり身長や体重、体脂肪率、血圧を測定していきました。
どれも目には関係なさそうですが、これはいったいどういうことなのでしょう?

身長測定

計測の理由は、失明の原因になる高血圧や糖尿病の恐れがないかをチェックしているからです。本来ならば、内科が取るデータであっても目の疾患に関わりがあるものは、アイドック検査に組みこんでいるといいます。

つづいて、目の中の圧力を調べる「眼圧検査」、視神経が正常に働いているか確かめる「視野検査」、眼球の奥に疾患がないかを調べる「眼底検査」、網膜などに異常がないか調べる「OCT」など検査項目は全部で10種類。

ありとあらゆる角度から目の状態を調べ、失明にいたる病気の発見や治療につなげています。元々人間ドックにも、眼底写真を撮影してチェックする方法もあるのですが、それだけでは情報が圧倒的に足りません。

眼圧検査
視野検査
眼底検査
OCT

早期発見&治療がカギ!白内障と緑内障

それでは先ほどアイドックを受けた男性の検査結果が出たようなので、先生のお話を伺いましょう。

白内障の疑い

「眼底の写りが少し悪く、白っぽくなっているので、白内障があるのではないかと・・・」
意外な結果にショックを隠し切れない男性受診者。

白内障

白内障とは、目の水晶体が加齢とともに白く濁り視力が低下していく病気です。進行してしまうと、ものがほとんど見えなくなってしまいます。
白内障の治療法は、手術で濁ってしまった水晶体を吸い取り、眼内レンズを入れて視力を確保するのが一般的です。

白く濁った水晶体
眼内レンズ

さらにこの方は、鼻の下あたりの視野が欠けているようで、緑内障もある可能性が高いとのこと。

緑内障とは

緑内障とは、年齢とともに視神経が圧迫され視野が狭くなる病気で、こちらも放っておくと失明にいたります。加齢による代表的ながん疾患で、日本人の失明の原因、第1位でもあります。点眼薬で進行を遅らせる必要があり早期発見がカギとなります。

今回のアイドックによって、初期段階で発見することができました!

緑内障の点眼薬

視界がどんどん狭くなる!眼瞼下垂とは?

つづいては、最近コンタクトレンズが外しにくいという、不調を訴える60代女性の受診者の方の検査結果です。この方からは、意外と知られていない目の病気が明らかになりました。
ここで中内先生が取り出したのが一眼レフカメラ。先生はこれでいったい、なにを撮影されるのでしょうか?

一眼レフカメラ

先生がチェックしていたのは、瞼(まぶた)。
写真を見てみると、黒い瞳孔と瞼までの距離は左目の方が近いことが分かります。受診者は、軽度の「眼瞼下垂(がんけんかすい)」と診断されました。

左目と右目

眼瞼下垂とは、眼球の上にある瞼を動かす筋肉が年齢とともに衰えて瞼が垂れ下がり、瞳孔の上にかかってしまう病気です。欧米の人は、二重がストッパーになり瞼が垂れにくいのですが、一重の人が多い日本人はかかりやすいのです。
加齢とともに上瞼が下がってくるのは、ただの老化現象だと思われがちなのですが、このまま放っておくと日常生活に支障をきたします。重い症状になると瞼がほとんど開かない、機能的な失明状態になってしまいます。

そう警鐘を鳴らす中内先生は、瞼の病気も専門に診る眼科医でもあり、今年の春に「まぶた外来」を開院されました。では、患者さんが語る眼瞼下垂の苦しさとは・・・?

眼瞼下垂の視野

上の写真をご覧ください。
上瞼が視界をさえぎってしまうため右側の方は、視界の3分の1が見えていません。運転をする際、信号や標識が見えづらくなり大変危険です。

眼瞼下垂で仕事

ほかには仕事中に瞼が下がってしまうので、強引に目を見開いて仕事をしていたという方もいます。視界が狭いためアゴを上げないとものが見えず、不自然な姿勢になり肩こり、首こり、頭痛まで引き起こすこともあるそうです・・・。

「眼瞼下垂」は手術で治療

眼瞼下垂治療法

では、眼瞼下垂はどんな方法で改善できるのでしょう?先生は、症状が重くなると手術しか方法がないといいます。

瞼の手術

その手術とは、たるんだ皮膚を電気メスで除去したり、ズレた筋肉を元に戻したりします。

この手術によって、二重瞼になるので、強面の人相で通してきた男性はパッチリお目々で可愛らしい顔になり、見た目も5歳くらい若く見えます。

保険適用

生活の不便さもなくなると同時に、若々しさも取り戻せる、一石二鳥の眼瞼下垂手術。しかも、保険適用です!

※本記事の情報は特定の医師や医療機関への受診を推奨するものではありません。医師や医療機関へ受診はご自身の判断で慎重に行って下さい。