(番組放送日:2013年12月26日)

※この情報は放送当時のものですので、現在は変更されている場合がございます。

患者数がここ数年で急増中!耳鳴りで悩んでいる・悩んだことがある人は日本で約1400万人。たかが耳鳴りと放っておくと「不眠症」に悩まされたり、集中力が続かず仕事ができなくなってしまったり、さらには人と話すことが億劫になりうつ病を引き起こしてしまうことも・・・。

石井正則先生

そんな耳鳴りに悩む方が全国から殺到する人気の耳鳴り専門外来があります!他の病院で「異常なし」「原因不明」と診断された患者にとって、最後の頼みとなる方は、東京厚生年金病院の石井正則先生。最近ようやく耳鳴りのメカニズムが判明したといいます。

耳鳴りは誰でも起きている

生活音にかき消される

石井先生はまず、耳鳴りというのは誰にでも起きていることだといいます。しかしパソコンのファンの音とか他の生活音によって、ほとんどの人の耳鳴りがかき消されていて自覚症状がないだけ。

でも本当に、みんな耳鳴りを持っているのか?
そこでやってきたのは無響室です。ここは音を吸収する特殊な壁に囲まれ、ほぼ完全に音の無い空間。この部屋に、普段耳鳴りはしないというスタッフが入ってみると・・・

スタッフに耳鳴り

無響室では、スタッフ全員が耳鳴りを感じたようです。これって一体どういうことなのでしょうか?

空気の振動

そもそも音が聞こえる仕組みは、空気の振動が耳に伝わり有毛細胞と呼ばれる細い毛のようなの細胞に到達。この有毛細胞が揺れ動き、空気の振動を電気信号に変換することで脳に音として認識させているのです。

脳が音を認識

しかしこの有毛細胞は、加齢とともに少しずつ抜け落ちていってしまいます。一度失ってしまった有毛細胞は、元には戻りません。そのため、聞こえが足りなくなった部分を脳が補おうと自ら「音」を作り出してしまうのです。
これが耳鳴りの正体!個人差はあるものの、成人ではあれば耳鳴りは誰でも起こっていることなのです。でも通常は生活音によってかき消されるため耳鳴りを感じていません。

耳鳴りの原因は◯◯◯◯

では、耳鳴りに苦しむ人は、なにが違うのでしょうか?この日、診察室に来た患者さんは、半年前から原因不明の耳鳴りに苦しんでいるそうです。
まず、患者さんに手渡されたのはたくさんの質問項目が並ぶアンケート検査表。その数はじつに150問!この表にしっかり答えてもらうのがとても重要だといいます。

アンケート検査

そのあと、耳の聞こえ方に問題がないか聴力検査をしてから問診へ。この方の聴力には問題がなかったのですが・・・

聴力検査

日常的に大きな不安を抱えていることがアンケートから分かりました。耳鳴りの原因は「ストレス」。なんとストレスによって耳鳴りが発生するメカニズムが最近解明されたのです!

原因はストレス

人間の脳の中に広がっている「中枢自律神経繊維網」は、別名「不快ネットワーク」と言われています。不快ネットワークの働きが活発になると、必ず自律神経の中の交感神経が興奮。脳は過敏状態になり、生活音に紛れていた耳鳴りが表面化してくるのです。

耳鳴りが表面化

問診で探る「耳鳴り改善法」

つまり、ストレスを取り除けば、耳鳴りが改善できるということ。先生が患者さんのストレスの原因を徹底的に探っていきます。

ストレスの原因を探る

先生「ストレスの原因、心当たりはあります?対人関係でイラッとすることって、ありますか?何かあるはずですよ」

患者「私は子育てをしているシングルマザーで、将来の不安とかを子どもにはグチれません。いつもストレスを自分のなかで処理している感じで・・・」

先生「そういう時は、利害関係のない人と楽しく食事でもしながらお話をするのがいいですよ。人と話しているだけで実は、すごいストレス解消になるんです。」

利害関係のない人と食事会

以前、先生がある患者さんのストレス原因を探っていくと、隣の席の上司とそりが合わないことが浮き彫りになりました。その時、先生が指導した方法は、机の横にパネルボードを配置すること。それを実践したところ、耳鳴りが完治したといいます。もちろん個人差はありますが、このように投薬治療をせずカウンセリングのみで治るケースも多いのです。
他には運動で汗をかいたり、音楽や絵画など芸術活動に没頭するのもストレス解消につながります。耳鳴りの意外な真犯人は、ストレスにある!皆さんもお気をつけください。

耳鳴りが完治

※本記事の情報は特定の医師や医療機関への受診を推奨するものではありません。医師や医療機関へ受診はご自身の判断で慎重に行って下さい。