(番組放送日:2014年3月27日)

※この情報は放送当時のものですので、現在は変更されている場合がございます。

人は、外界の情報の80パーセントを、「目」から得ているといわれています。目の機能は年齢とともに衰えていきますが、老眼程度で済むだろうと思っていませんか?目の水晶体が白く濁って視力が低下する病気の白内障。実は、白内障は誰にでも発症する恐れのある病気なんです。


大鹿哲郎

今回、取材させていただくのは、茨城県にある筑波大学附属病院の眼科教授、大鹿哲郎先生。全国でも指折りの、眼科手術の名医です。

白内障セルフチェックシート

「視界全体が白くかすむ」
「遠近ともに焦点が合わない」
老眼とは明らかに違う症状に心当たりがある方は、白内障の恐れがあります。白内障とは、レンズの役割をしている水晶体のたんぱく質が変質し、濁ってしまう病気。本来透明である水晶体が濁ると光がうまく網膜に届かなくなり、白くかすんで見えてしまうんです。しかも、その進行は止まることなく最終的にはほとんど目が見えなくなってしまいます。

ほとんど見えない

早い人で40歳あたりから発症。加齢とともに発症率は高くなり50代で約半数、60代で約6割、70代では8割、80歳以上になるとほぼ100パーセント! しかし、進行のスピードが遅いため発症に気づかない人も多いといわれています。

そこで自己診断!「こんな症状なら白内障かも?セルフチェックシート」

□屋外に出たとき、以前より光をまぶしく感じる。
□夜間や暗い場所だと、とたんに見えづらい。
□車のヘッドライトなど、逆光になると、まぶしくて見えない。
□老眼鏡などメガネをかけてもピントが合わなくなった。
□物が2重・3重に見えるときがある。
□色の鮮やかさが以前より感じられず褐色に汚れて見える。

以上の項目に当てはまる症状が多いほど、白内障の可能性が高いので注意が必要です。

日帰りできる白内障手術

誰もが避けては通れない白内障。薬では進行を止めたり、治したりすることはできないため、治療法は手術しかありません。目の手術ということで、尻込みする方も多いかもしれませんが、手術を受ければ短時間で劇的に改善。手術は、決して怖いものではありません。
麻酔は点眼だけ。まずは角膜の脇を、メスで2ミリほど切開。続いて先生が手にしたのは、超音波吸引装置。先端から超音波を出し、濁った水晶体を細かく砕きながら吸い取っていきます。

水晶体

器具を差し込むための傷口が小さいので、出血はほとんどなく痛みも感じないようです。そしてこのあと、取り去った水晶体の部分に眼内レンズを入れます。直径は6ミリ。これが、いわば人工の水晶体となるんです。
眼内レンズには単焦点レンズと多焦点レンズの2種類があり、単焦点レンズは、どの距離にピントを合わせるか患者本人が選択します。単焦点レンズは、保険が適用されます。
一方、多焦点レンズは、遠くと近くの両方にピントが合うため、メガネに頼ることが少なくて済みますが、保険は適用されません。眼内レンズは一度入れると基本的に、一生取り替える必要はないそうです。
手術は、わずか8分で終了。切開した傷口は自然にふさがるので、「日帰り手術」も可能です。

治療の効果

翌日。手術した患者さんの目は・・・、

手術後

濁っていた目が、きれいな透明に!手術前は0.06だった視力が1.2と劇的に改善。
視力とともに、人生もガラリと変わる白内障手術。眼内レンズ手術は、まさに「新たな目」を手に入れる治療法なんです。

※本記事の情報は特定の医師や医療機関への受診を推奨するものではありません。医師や医療機関へ受診はご自身の判断で慎重に行って下さい。